日本のANIMEってTV放映版とDVDがときどき違ってるんですが
質問
ANIME番組がDVDになる度に一部のカットが作りなおされることって普通なんですか。例えば『ネギま!』と『R.O.D』のDVDはTV放映の修正版でした。放映されたものと実際に発売される版とで質に差があるということでしょうか。それから、ここ米国で私らが買っているDVDは日本での発売版と同じなのですか。
回答
ANIMEの制作業界はドル換算で数十億は動く世界ですが、個々のTVシリーズに回ってくる制作費はUS国産アニメーション番組の平均値を下回るか、半分のことも結構あります。ANIMEのTVシリーズはたいてい放映開始の3、4か月前に制作が始まって、文字通り時間ぎりぎりで制作が進み、遅れてしまうこともあります。今や伝説となった話ですが、ガイナックスが『エヴァ』を作っていたときは毎回放送時刻ぎりぎりにフィルムがあがってくるので局側も放映まで内容確認ができなかったそうです。それからボンズも『WOLF'S RAIN』のときに制作が遅れに遅れたらしくて、総集編を四話連続で流さざるをえなかったことがあります。でも、時間や人手がまるで足りなくてきちんと完成させられなかった一番の事故といえば、おそらく映画『ガンドレス』(’99年)が筆頭です。未完成のまま劇場公開されて、完成版はDVDでのお目見えでした。2007年放映の『キスダム KISS DUM -ENGAGE planet-』は制作現場が大混乱に陥り、同年の再放送(訳注 正確には2008年)の際には『キスダムR -ENGAGE planet-』の題で多少手直しされた版が流れました。
不幸なことに日本のANIME制作スタッフはさまざまな制約の元で仕事をせざるをえない環境にいます。少ない予算、腕の良いアニメーターや各スタッフを十分にそろえられない弊害、制作中に予定外の変更や注文、厳しい放送期日に迫られるなか、制作会社はなんとかやり繰りして時間どおりに完成させているのです。具体例を挙げると、『ネギま!』の旧シリーズでは制作スタッフがすべてをきちんと仕上げ、修正を入れられたのは放映が済んだ後でした。半永久的に残るDVD版でようやく絵がそろったわけです。こういうやり方がいつから始まったのか私には分かりませんが、TV放映後に修正や加筆された版がビデオ発売された初期の例としては『アキハバラ電脳組』『アウトロースター』『ヴァイスクロイツ』が思い出されます。もっと最近の作品だと『涼宮ハルヒ』『ヒートガイジェイ』『ウィッチブレイド』『グレンラガン』『魔法少女隊アルス』がDVD発売にあたって改訂や修正がされています。反対に『エア・ギア』『GANTZ』『セキレイ』『GIRLSブラボー』『ストライクウィッチーズ』『月姫』『School Days』はTV放送時にはぼかしがあったのにDVDは無修正版でした。
放映版とDVD版が違ってくる理由はもうひとつあります。日本でのTV放送規定です。米国に比べて日本のTV放送は暴力やエロチック表現には大らかのようですが、それでも放送基準はあって、さらに各放送網や地方局ごとに変わってきます。同じ番組でも流れる全国放映網や地方局ごとにチェックが違ってくるのは割と普通です。それからTV放映時にはぼかし等がはいったANIMEがDVDではぼかし解除のことも珍しくありません。北米版DVDも無修正版が基本理念ではありますが、現実にはそうでない例もいくつかあります。
日本で放映されたぼかし版がそのまま北米版DVDに流用された例をひとつひとつ具体的に指摘するのは私の手に余りますが、いくつか挙げていくと『プギーポップは笑わない』『魔王ダンテ』『天空のエスカフローネ』(のTV版)『彼氏彼女の事情』『MAZE爆熱時空』(TV版)は放映版が使われていたそうです。『桜通信』の北米版DVDはTVのぼかし版の流用でしたが、再発売版は日本の無修正DVD版と同じ内容でした。TVシリーズ『幻魔大戦-神話前夜の章-』の北米版はぼかしが入っています。どうやら日本側がぼかし版のほうを提供したようです。
日本のDVDと少々異なる版がここ米国で発売された例はいくつか確認できましたが、それでも北米版DVDの大半は日本のANIMEファンが手に入れるのと同じ内容である事実にこの国のANIMEファンは十分納得すべきです。北米版DVDに収録されている話の多くは日本での放映版とぴったり同じです。放映されたものが最終完成品なのだから当然そうなります。制作業界内の事情で日本ではDVD版がときどき放映版と違うことがあるとしても、制作スタッフは十分に自分たちの作品を大事に考えていて、それゆえに後世に残すにあたってあえてもう一度手を入れているわけです。そこをファンはしっかり理解し納得すべきだと思います。
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コメント
ゲッツ。
「かみちゅ!」なんかは、DVDから放送時間に合わせて幾つかのシーンを削ったものがTV放映されていたはず。
投稿: | 2008年11月 6日 (木) 15時25分
エヴァの話はヤバイシーンが局に規制されるのを防ぐため、半分は確信犯的に遅らせたとか庵野がいっていた気が
風呂の湯気がDVDで消えるのは販売促進に寄与しているのは周知の事実(例:ストパン)
『絶望先生』などTV版とDVD版を比べるサイトも多くて楽しめます
投稿: | 2008年11月 6日 (木) 15時46分
最近はテレビも高画質になってるから、それでもDVDを買ってもらうには修正したほうがいいだろうね。
投稿: | 2008年11月 6日 (木) 15時51分
アメリカの国産アニメの半分の予算ってのは、どれとどれを比較してなんだろう。
まー、でも、たしかにアメリカの国産アニメはよく動く。口パクも完全に合うしな。
動画枚数の差だと思っていたが、スケジュールも余裕があるんだろうな。
投稿: | 2008年11月 6日 (木) 16時22分
D・V・D!
D・V・D!
D・V・D!!
投稿: 犬彦うがや | 2008年11月 6日 (木) 19時24分
> こういうやり方がいつから始まったのか私には分かりませんが、
鉄腕アトムから。
つまり、最初から(笑)
投稿: パヴァーヌ | 2008年11月 6日 (木) 19時30分
鉄腕アトム?
ナニを売っていたんだ?
VTRじゃないよね
投稿: ま | 2008年11月 6日 (木) 20時10分
>鉄腕アトム?
日本のアニメは、その始まりから
制作資金も時間的余裕も無かったって事じゃね?
手塚はアニメ作る度に借金増やしてたらしいし
その劣悪な環境もいまだに改善されてない…と
でも、そりゃアニメ制作関係者の怠慢だと思うけどね
労働環境の改善を求めるなら、もっと色々と世間に訴えろよ…と
投稿: | 2008年11月 6日 (木) 20時50分
手塚治虫が日テレの24時間テレビの放送中に、その番組で放映するアニメを放映ギリギリまで作ってたって言うのは本当なの?
投稿: | 2008年11月 6日 (木) 21時58分
こういう平凡な質問は読んでいて安心する
投稿: | 2008年11月 6日 (木) 22時14分
>手塚治虫が日テレの24時間テレビの放送中に、その番組で放映するアニメを放映ギリギリまで作ってたって言うのは本当なの?
放送ぎりぎりどころか放送中に絵コンテ書いてたって噂だな
投稿: | 2008年11月 6日 (木) 22時15分
ベルカ式作画の躍動感を味わえないとは何と可哀想な!
投稿: | 2008年11月 6日 (木) 22時30分
まぁベルカ作画の好き嫌いはひとそれぞれだし。自分はDVD版の方が好き。
投稿: | 2008年11月 6日 (木) 22時34分
やっぱDVDを売る事が必要になってきてから、修正が入る作品が多くなったように思うわ。
最近は、ちゃんと描けてるじゃん、こんな所直さなくてもいいだろうって所も直してるし。
投稿: | 2008年11月 6日 (木) 22時40分
単純に放送版とは若干変える事で購買欲を煽るため、という理由が半分以上だと思うけどジョンはそれには触れてないね・・・当たり前すぎるから?
投稿: @ | 2008年11月 6日 (木) 22時48分
>>@氏
最近はそういう例が増えてるのかもしれないけど、
もともとは苦渋の選択(放映時点で未完成)か規制対策ってのが大半じゃないかなあ。
投稿: | 2008年11月 7日 (金) 01時09分
アニメ制作は手間がかかるわりに安いから、人増やせないし短期でやらないといけないしで、ギリギリになるのはもう構造的宿命だね。
最初にTV放送落としたのはガドガードだっけ?
まあ、金については邦画も同じで、極一部長有名監督でしかも大作に関わる人以外は、監督業だけでは食っていけないというけどね。
日本より世界での評価が遥かに高いことが多いように、日本は全体的にコンテンツ軽視で欧米に比べてコンテンツ産業の立ち上げも遅れたし、町工場もそうだけど技術者や芸術家が生き難い社会だね。
同人や商業同人のほうが儲かるというのも皮肉な話だ。
投稿: | 2008年11月 7日 (金) 03時55分
つーか日本でしか販売してないDVD版を
ジョンはどこで観たんだ。セキレイとか最近出たばかりだろ
投稿: | 2008年11月 7日 (金) 08時40分
>日本でしか販売してないDVD版をジョンはどこで観たんだ
そもそもジョンは販売業者の人なんだから、
品定めに業者ルートでサンプルを取り寄せる
くらいは可能というか、普通はそうするのでは?
投稿: なにかというと(ry | 2008年11月 7日 (金) 14時11分
>放送時間に合わせて幾つかのシーンを削ったものがTV放映されていたはず。
「ハルヒ」のDVD版も、シーンの「追加製作」ではなく
製作スタート時に想定し、最初作った尺に対して
後から「実際のオンエア時間がわずかに短かい」事がわかったので
あわてて問題ない部分を探して削って放映したのを
戻しただけなんだよね
だからシリーズ後半のものは変わってないはず。
投稿: | 2008年11月 7日 (金) 14時54分
もはや同じだとガッカリされる。
投稿: g.a | 2008年11月 7日 (金) 16時53分
ここまでロストユニバースなし
ヤシガニ作画で有名だが、セル画が放送ギリギリまで出来上がってなくて、
なおかつ作画も韓国クォリティで、届いてから日本のスタッフが必死で描き直してた
そんな状況だったからTV放送時は3話目くらいまでOPすら出来上がってなかった
まさにDVD補完作品の筆頭
投稿: | 2008年11月 7日 (金) 22時40分
伝説のYASIHGSNIが入ってないなとは…
リアルタイムで見たけれど、幼いながらに衝撃だったな
あのカクカクっぷりは
投稿: | 2008年11月 7日 (金) 23時01分
ああ、色々とおかしい orz
YASIHGSNIではなくヤシガニです
投稿: 上の投稿者 | 2008年11月 7日 (金) 23時03分
ヤシガニはひどかったな。
当時見ていてあまりのカクカクぶりに気持ち悪くなって最後まで見れなかった。
投稿: | 2008年11月 8日 (土) 00時20分
カクカクアニメといえばマクロスの第11話「ファースト・コンタクト」が強烈に印象に残っている。
後OVAなのにカクカクアニメだったガルフォース地球章2と作画崩壊の地球章3は、本気で金返せとポリドールに電話を架けたのを思い出した。
投稿: なんだかな~ | 2008年11月 8日 (土) 15時33分
エロアニメは北米版が一番「ぼかし」が少ないけど、
そういう話題ではないよね。
TVで放映したものをDVDで修正するのは
日本だと漫画が雑誌掲載時と単行本にした時で
修正や変化がある文化的下地があるから
受け入れられてる気がする。
投稿: rotisin | 2008年11月 8日 (土) 23時32分
ポケモン事件以降の点滅規制(残像処理)が酷いので
激しい動きのあるバトル物はDVDやBDで見ることにしています。
投稿: あ | 2008年11月 9日 (日) 02時48分
ヤシガニレベルになると、本放送で見てなかったことを逆に後悔する
投稿: | 2008年11月 9日 (日) 11時04分
キングゲイナーはDVDの映像入れ間違えてたな(その後回収されたが)
投稿: | 2008年11月12日 (水) 19時00分
手塚先生は採算度外視して仕事請けてたらしいからなあ。
立ち上げの時はしゃあ無いけど、アニメに人気が出て箔がついても
御大が安くで受ける(それで何とかまわす)もんだから
他もなかなか予算が増えないという業界自体が悪循環に浸かってて
という話を聞いたんだが
投稿: | 2009年4月21日 (火) 07時47分