DVD特典のANIMEオリジナル・エピソードがつまらない!
質問
『月詠』のDVDには特典として未放映の新作が収録されていました。放映分には満足したのですが、新作分はどうしようもないゴミでした。スカタンでナンセンス、シリーズの本筋とまるで無関係の代物。DVDのみに収録の新作話なんてどのANIMEでもきっと同じくらい情けない出来なんでしょうね。もっとも、実はDVDオンリーの話を視聴した経験は『月詠』しかないので違っているのかもしれないけど。それに、そもそもこういうDVD特典を入れるようになったのは確かデジタル制作に移行してからの比較的近年の作品に限られると聞いています。ああいう特典は一体何のためですか。一本おまけ話をDVDに入れたくらいで売上が良くなるんでしょうか。しかも中身ときたら映像を勢いでつなげただけで本筋とは何の関係もない代物なのに。
回答
ビデオ発売にあたって新作話が制作される、つまり実質的にはOVAだけどOVAとは呼ばずに売り出すやり方は少なくとも10年前まで遡ります。実際にはもっと昔からあると思います。’79年放映の『ベルサイユのばら』の日本版ビデオには第41話として再編集による新作話が収録されています。(訳注1) これが作られた時期や初出の時期については私には分かりません。他の例を挙げると、『ダーティ・ペア』の25話と26話、『るろうに剣心』の95話は放映されなかった故のビデオ初出でした。TV放映用に制作されたのですが、放映されなかったのです。『バブルガムクライシス2040』や『ウルフズ・レイン』にはビデオ初出の話がありますが、あれは意図的というよりは制作側の事情のようです。
ビデオ版初出の話はOVAとは呼びません。OVAはあくまで売りの主役として制作されますが、ビデオ版初出の話を含む場合、それはビデオ版を買ってくれる消費者向けの「おまけ」だからです。
ビデオ用に新作話を入れて売上向上を図るやり方は、おそらく’90年代の前半に始まっています。’89年放映の『機動警察パトレイバー』のVHSカセット/レーザーディスク全16巻にはそれぞれおまけの話が収録されていました。’94年放映の『DNA2』はビデオ化の際にラスト3巻ぶんのオリジナル話が追加されています。’97年放映の『MAZE☆爆熱時空』は、ビデオ全巻の購入者のためにぶっとんだおまけ話をつけた非常に珍しい例でした。それから’98年放映の『万能文化猫娘』はビデオ化にあたっておまけの話が2本追加されています。
DVDオリジナル話がそれなりに普通になったのは近年のことのように思います。『おねがい☆ティーチャー』『おねがい☆ツインズ』『.Hack』『エルフェンリート』『月詠~Moon Phase~』『sola』『ああっ女神さまっ!』『月面兎兵器ミーナ』『かみちゅ!』『Gift ~eternal rainbow~』等は、新作話を加えたりTV放映時にはあえて流さずにDVDで初お目見えさせた例です。
こうしたオリジナル話が好んで作られるのは、手早く簡単に制作できるからです。作品制作中なら、おまけの一話ぶんは比較的安く、時間も手間もかけずに撮影できます。それに商品の売り込みに大きな効果が期待できます。消費者にすれば購入にあたって何か得した気分になるし、TV放映でしか作品を知らない人たちを購入者として改めて取り込みやすくなるわけです。
DVD特典のオリジナル話にシリーズ本編と同じ品質と本編との物語の一貫性を期待したり、シリーズ全体の流れや大筋に大きく関与するような内容を願うのは、基本的にないものねだりだと思います。第一に、オリジナル話は普通おまけとして制作されるわけで、本編と直接には関わらなかったり一貫性に欠けたりしても不思議はありません。つまり、オリジナルおまけ話がシリーズの本筋や登場人物の変化に深く関わっては、それはもうおまけではなく本編の一部として放映されているはずです。
実際問題として、DVD特典のオリジナル話に多くを期待すべきではないと思います。『おねがいティーチャー』のオリジナル話や『もえたん』第6話を見れば分かるように、DVDオリジナル話がTV本放映される話より内容が劣っていても文句は言えないのです。(訳注2) 『月面兎兵器ミーナ』のおまけ話はTV放映された本編の話を別の人物の視点から再構成した内容でした。視聴者は同じ話でもやや違った視点から楽しめるわけです。『女神さまっ!』では、TV放映版からやや外れた内容の話がDVDでは収録されていました。『月詠』のオリジナル話は、ただ単に制作チームが大馬鹿とんまだったゆえの代物です。ああいった特典用のオリジナル話はそれなりの心構えで楽しむつもりなら十分に楽しめるはずです。あれは普通そんなにはお金がかかっていなくて、まさにおまけとして制作されています。売上げ向上を目的として作られているのでしょうが、購入者はもともとその作品のファンだと思います。
What's the Point of DVD Exclusive Episodes?
訳注1 最終回後に総集編として放映された。
訳注2 『もえたん』第6話は、予算不足のため放映できるレヴェルに達していなかったからと言われている。
| 固定リンク
トラックバック
この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/183441/16544712
この記事へのトラックバック一覧です: DVD特典のANIMEオリジナル・エピソードがつまらない!:




コメント
こういう普段のAskJohnに戻るとほっとするなw
投稿 | 2007年9月23日 (日) 16時52分
月詠アニメ版は割と綺麗に終わったんで、あれは蛇足だったと漏れも思う。
投稿 | 2007年9月23日 (日) 16時54分
アウトロースターとアルジェントソーマ
異次元の世界とデュアル
それぞれタイプの異なるものもあるけど
DVD買ったときちょっとだけ得した気分になった
投稿 | 2007年9月23日 (日) 17時06分
微妙なのもあるだろうけど、やっぱり無いよりはあった方がいいなあ。
投稿 | 2007年9月23日 (日) 17時25分
sola、シャナ、うたわれとかけっこうおまけが面白いと思うな。
あと、ギアスだとピクチャードラマとかか。
DVD買ってくれる人にサービスしないとね。特に日本ではDVDが只見してる外人さんや、ニコニコさんの“被害額”が加算されてるのもあって高いからね。
投稿 | 2007年9月23日 (日) 17時39分
>日本ではDVDが只見してる外人さんや
ニコニコについてはわかるけど、ファンサブで影響が出るとしたら海外市場の話でないかや。
投稿 | 2007年9月23日 (日) 17時40分
しかし一話しかおまけエピソードを見ないで、全体傾向の話として質問してくるこの質問者はかなりのアフォだな。自覚があるなら質問前に自制しろとw
投稿 | 2007年9月23日 (日) 17時43分
月詠か、あれはスタッフが丁度ぱにぽに制作中だったからな
まんまその色が出てる
投稿 | 2007年9月23日 (日) 17時47分
おねティ13話は
エロさで本編超えてるだろ・・・
投稿 | 2007年9月23日 (日) 18時06分
月詠のあれは、マジレスしたほうが負けだと思うが。
てか、外人さんにドリフねたは通じるのかな?
投稿 | 2007年9月23日 (日) 18時14分
月詠は兎も角、日本人は舞台裏が好きだからなw
本筋では見れないキャラの私生活を覗いてみたくなるというか。
同人やアンソロってその走りだと思うし、人気のらきすたは裏舞台だけクローズアップした作品だったし。
DVDを買うコアな層には丁度いい供給だと思う。
投稿 | 2007年9月23日 (日) 18時52分
>てか、外人さんにドリフねたは通じるのかな?
舞himeで股間に白鳥の頭部がついてるバレエの衣装をミコトが着てた。日本人はドリフネタとすぐ分かる。だが、歌手のビヨークが似たような奇抜な服を着たことがあるらしく、外国人はビヨークネタだと信じてたな。
投稿 | 2007年9月23日 (日) 19時14分
ところが、最近は「あのね商法」ってのがあってな···。
まあそれはともかく、うたわれとシャナはおまけ話のために買いました。あれは良かったですよ。
投稿 ↑(ry | 2007年9月23日 (日) 20時23分
ガンソードさんを見ずして特典映像について語ることは出来ないと思う。
投稿 | 2007年9月23日 (日) 21時32分
シャナのおまけは最高に良かった。
正直、オマケの為だけに買ってもいいぐらい。
投稿 | 2007年9月23日 (日) 21時40分
おまけにマジになるなんて大人気ない奴だな、と。
投稿 | 2007年9月23日 (日) 23時29分
つーか、オマケでついてくる話(=タダ)にここまで腹立ててる奴に、
OVA黎明期の番外編作品を見せたらどんな反応するかね?
内容の本筋はTVシリーズ本編のツギハギで、新作部分はキャラがそれについてグダグダ語ってる部分だけ。
それに1万数千円の正札がついて独立した「作品」として売られていた訳ですが。
投稿 | 2007年9月23日 (日) 23時36分
単にTV放送と同じだけだと
全部録画してるヒトとかが購入に当たって
「何の為に買うんだろう俺は」
的に感じてしまったりする。
そんな時登場するいいわけが 特典。
よし、特典もある事だし買っておくか みたいな。
投稿 TM | 2007年9月24日 (月) 01時44分
TV未放送の1話30分エピソードと、DVDについてくる3分とか5分の新作オマケ映像は、区別して話したほうがいいと思う。
投稿 | 2007年9月24日 (月) 02時00分
そんなことよりも「大馬鹿とんま」の部分の原文が気になる。
投稿 neko | 2007年9月24日 (月) 02時09分
オマケ映像で良かったのは
「The Soul Taker ~魂狩~ 」と「グレネーダー ~ほほえみの閃士~」だな
投稿 mika | 2007年9月24日 (月) 02時47分
とんまって久しぶりに聞いたな
ちょっと和んだよ~w
投稿 hz | 2007年9月24日 (月) 04時29分
月詠の26話は監督が本当にやりたかった事をそのままやりましたって話でしょ。
原作を知らないまま見てたんで本放送中はオープニングと本編の落差に
ずっと違和感が有って、あれでやっと納得した記憶が有るなぁ。
投稿 nyago | 2007年9月24日 (月) 07時25分
『月詠』はオリジナル話が一番面白かったのに・・ORZ
投稿 a' | 2007年9月24日 (月) 09時52分
>そんなことよりも「大馬鹿とんま」の部分の原文が気になる。
bizarre and goofyだね。
bizarre=変な、奇妙な
goofy=愚かな、とんまな
bizarre=大馬鹿と訳したのは、口語ではそういう風に使うのかな?
投稿 | 2007年9月24日 (月) 11時26分
おまけといえば、音声切り替えについている監督のコメンタリー?が面白いです。外国語版にそのようなものはあるのかな?
投稿 | 2007年9月24日 (月) 12時32分
R.O.Dとかみちゅの舛成監督作品の
オーディオコメンタリーは楽しかった。
ナウシカも庵野氏の解説が興味深かった。
投稿 | 2007年9月24日 (月) 13時20分
かみちゅのコメンタリー
芸人呼んだ回だけは最悪だった・・・
投稿 | 2007年9月24日 (月) 15時59分
こういうのは、ないよりはましレベルだからな~。海洋堂のオマケ付きお菓子とかなら別だけどw
でも、個人的にはつまらないおまけより、100円でも50円でも安くして欲しい。
投稿 | 2007年9月24日 (月) 16時09分
Hellsingのコメンタリー最強説
投稿 | 2007年9月24日 (月) 16時21分
かみちゅの追加エピソードは
どいつもこいつもつまんなかったなぁ。
本編だけで十分。
最終話はまだまともだったけど。
投稿 cauldrone | 2007年9月24日 (月) 19時09分
英語版のコメンタリーについて、何の作品か忘れたが、「オリジナル、つまり日本語のコメンタリーはありません。ごめんなさい」で始まる英語のコメンタリーがついてたらしい。確か向こうの声優がコメントしてたような。
でも日本の監督等が制作秘話等についてコメントするからいいのであって、英語版の制作秘話を聞いても仕方がないような気がする。
投稿 | 2007年9月24日 (月) 19時23分
オネアミスの北米版には、ニ本番についていない山賀監督のオーディオコメンタリーがついてきます。
投稿 | 2007年9月24日 (月) 22時14分
質が低いとあるが、東映KANONの風花や
ひぐらしの猫殺し編のように本編の補完としてうまく作用している話もあるのであなどれない。
投稿 | 2007年9月24日 (月) 22時54分
質が低いとあるが、東映KANONの風花や
ひぐらしの猫殺し編のように本編の補完としてうまく作用している話もあるのであなどれない。
投稿 | 2007年9月24日 (月) 22時55分
バッカーノの未放送回は期待してる
投稿 | 2007年9月25日 (火) 09時55分
アメリカ人の権利意識の高さを物語る質問ですね。
投稿 | 2007年9月25日 (火) 12時54分
特典が欲しくてたまらんのに
金がないから全部は買えなくて悔しい自分は少数派なのか・・・
確かにどうでもいいのも多いけど
コメンタリーとかは良いの多くない?
投稿 | 2007年9月30日 (日) 10時25分
あまりいい特典なので、「中古を探したほうがいい」と逆に初動後は新品売り上げを阻害してる例もあるような(笑)
そういうのは確かに別個に撃って欲しいですね。
>コメンタリーとかは良いの多くない?
いや、声優さんだけのt-ク、しかも「名前なんだっけ(自分のキャラ名もわからない)」「今日髪切った?(雑談)」みたいなのばかり多い気が……。
特別特典がいい巻があるなら、その一本だけ購入するという手もありいますな。
投稿 | 2007年9月30日 (日) 14時43分