シリアスANIMEにお笑いが挿まれるのはなぜ
質問
ANIMEでもMANGAでも、重い話のものが自分は大好きなのですが、そういう場面で時おりボケた顔や大汗や鼻血が出てくるのがどうしても解せません。ANIMEやMANGAでは普通の表現だとは分かっているのですが、ああいうのは物語や登場人物の設定を混乱させませんか(例えば『るろうの剣心』の主人公は、本当は凄腕のサムライなのに時々お間抜け扱いされる)。ノリの軽い、子どもっぽい部分は無しにして、本筋にかかわる部分をそのまま残してくれたらどんなに良いだろうと、お気に入り作品を観るたびに考えます。話に惹きこまれている時にギャグが挿まれると、物語から浮きまくってしまって台無しです。こう考えるのは私一人なのでしょうか。SHOUNENものが大好きなのに、巨大冷や汗とか鼻血とか場違いなパンチラに我慢がならないというANIMEファンは私以外にもいるのですか。
回答
過去に既に何回も述べてきたことを再度ここで繰り返すのは本当に恐縮なのですが、ANIMEは日本の視聴者を対象に作られており、当然日本の視聴者に受けるような味付けがされるということを、ここで再度強調しておいたほうが良さそうです。
日本のANIMEファンの大多数が好むのは、軽いノリのお気楽なものです。『ベルセルク』『ヘルシング』『最終兵器彼女』『バシリスク』『蒼穹のファフナー』のように、重々しさと陰鬱さが前面に出た作品がある一方で、そういう作品一本当たりにその六倍の数で、もっとご陽気でノリのよい作品が作られています。『ディアーズ』『ガールズブラボー』『陰陽大戦記』『ハチミツとクローバー』『いちご100%』、等。
陰鬱な番組、ドラマ性重視の番組がお好みのANIMEファンは日本にはそれなりにたくさんいて、それゆえそういう作品が数多く作られています。『モンスター』『クラウ ファントムメモリー』『スピードグラファー』『GANTZ』『岩窟王』『ガンスリンガー・ガール』『アクエリアンエイジ』、等。しかしながら、大当たりするものは日本では滅多にありません。比較的長いシリーズの場合でも、全26話を超えることはほとんどありません。
となると、私が既に述べたように、重厚な作品を好むファン層とそうでない層の両方に受け入れられるよう、工夫せざるをえないわけです。『ブリーチ』『トリニティ・ブラッド』『砂ぼうず』『爆裂天使』『ローゼンメイデン』『スクラップド・プリンセス』は、いずれもテーマも重くドラマ性の強いものですが、ユーモアとギャグを挿むことで緊張感を和ませている作品です。
ANIMEは詰まるところ、大衆向けの娯楽です。白々しく謙遜ぶったり徹底してお間抜けに走ったりしないのがANIMEの特徴ですが、その反対に、重苦しくなったり高尚すぎて視聴者を退かせたりするのも、ANIMEではしばしば嫌がれます。
言い切る自信はないのですが、日本の視聴者はお気楽なANIMEのほうが肌に合うらしく、視聴者に緊張感と頭を使うことを強いるようなシリアス一辺倒な番組は敬遠されるようです。深刻でドラマ性の強いものは、視聴者には心理的にきついことがあります。軽いものや、ドラマチックだけど笑いを入れることで極度の緊張感をほぐす構成のもののほうが視聴者受けはよくなります。そのほうが気楽に楽しめるからです。
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コメント
というわけで、久しぶりの更新です。本業のほうに全力投球、休みなしの修羅場をようやく乗り越えたところです。
翻訳の腕がなまっていなければよいのですが…
投稿: CC | 2006年9月14日 (木) 04時52分
緊張と緩和が物語にメリハリをつけている訳でしょ。
そんなに完全無敵なヒーローがいいならアメコミ見てれば
いっぱいいるだろうに。
この質問者には「ハーメルンのバイオリン弾き」を
オススメするよ。
別に主人公が無敵な訳じゃないけど、原作のオチャラケ部分を
削ってシリアスパートメインに話を進めてる。
かなり重々しい話で俺は好きなアニメ。
投稿: neko | 2006年9月14日 (木) 05時38分
面白いってことは笑えるという意味でもありますからね。
投稿: お茶妖精 | 2006年9月14日 (木) 08時24分
作り手の「テレ」表現だよな。
手塚以来の伝統とも言える。
投稿: 中年ヲタ | 2006年9月14日 (木) 08時35分
シリアスの例でも、「ベルセルク」はアニメには無くても原作にはおちゃらけ表現あるし、
「ヘルシング」のシリアスさはそもそもおふざけみたいな物だし
本当にシリアスなのが見たければイデオンとか見てろと
投稿: おっさん | 2006年9月14日 (木) 10時31分
剣心の和やかな性格から、人々がピンチになると途端に己の力を発揮する。そのギャップが萌えなんですよ。
投稿: 猫娘 | 2006年9月14日 (木) 10時41分
あくまで個人的意見ですが、
シリアスとお笑いてのは正反対のものでも分けて考えるものでも無くて
不可分というか、同じ物の見方、視点を変えただけの物と思っています。
なので逆に、どちらか片方の表現だけと称する作品をみると、味噌汁の味から塩味だけを抜き出した塩汁を飲んでいるような歪な印象を受けます。
表現方法としてはそう言うのもアリだとは思いますがねぇ
投稿: ニャンニャン丸 | 2006年9月14日 (木) 10時55分
これって、「質問者が中二病患者」で終わる話だと思うんだが。
アメリカにはないんでしょうか? 中二病という概念が
投稿: | 2006年9月14日 (木) 13時40分
大統領見てるとアメリカ全体が中二病だとは思いますがw。
ドラマの緩急とかってアメコミには少ない様に思います。
あとコミカルなシーンというのは大体が日常を描いている
のですが、そういうのもキャラクターを描写する重要な
要素だと思うのですが。アメリカのヒーローって
そういう「日常性」が無いのが多い感じがする。
投稿: 名無しですが | 2006年9月14日 (木) 15時30分
こんな質問一つでアメリカ人全体を語るのもいいかげんバカげてると思うが。
NHKとかでやってる米ドラの一つも見たことないのか?
投稿: おっさん | 2006年9月14日 (木) 17時12分
ギャグとシリアスを描かせたら、柴田亜美先生の右に出るものはいない!
投稿: お茶妖精 | 2006年9月14日 (木) 17時25分
シリアスとはちょっと違うので比較対象というわけではありませんが、ハリウッド映画でも、主人公が絶体絶命のピンチにも関わらずよくアメリカンジョークを言い放ったりしますよね。どう見たって銃撃戦なのにおちゃらけたことを言うエディ・マーフィー、みたいな(笑
この質問者もそういう感覚で視聴すればいいのかなあと思いました。
投稿: 匿名希望 | 2006年9月14日 (木) 17時26分
アメリカの人って、暗くて重いのが好きですからね(なんでだろ? むしろ、その理由を分析してもらいたいところです)。
『エルフェンリート』のアメリカの公式HPを見た時、日本のそれとのあまりの違いに笑ってしまいました。
投稿: さとー | 2006年9月14日 (木) 18時37分
CC殿、お仕事お疲れ様です。
海外でも人気の高い「鋼錬」だけど。
「キメラの鳴く夜」だったかな?
全話があのノリだったら、辛すぎて50話以上も持たないと思うよ。
投稿: ( ´・ω・`)_且~~ イカガ? (ありがたく頂きます - CC) | 2006年9月14日 (木) 19時12分
そういや北米のanimeフォーラムで
「鋼でエドが"チビ"指摘に過剰反応するシーンが、子供っぽくて嫌」
という類の発言を、幾つか読んだ憶えがありますな。
少年モノは、コメディとドラマ性のそのバランス加減がいいと思うのだが、剣心にしろ鋼にしろシリアス一辺倒だと、その方が観ていて恥ずかしくなりそうだよ、自分は。
投稿: 関西人X | 2006年9月14日 (木) 21時20分
「コメディリリーフ」って概念はアメリカから入ってきたんじゃないのかねぇ……
投稿: | 2006年9月14日 (木) 21時38分
質問者は「24」みたいなのが好みなんだろうが、アレは我慢大会だよな。
娯楽ってより常に緊張状態を保つサバイバル訓練を求めてるんじゃないの?
投稿: | 2006年9月14日 (木) 22時36分
日本の漫画雑誌のアンケートで必ず上位に来るのは
「ギャグ・時々シリアス」というタイプの作品だそうで。
向こうじゃやっぱ違うンかな。
投稿: 男爵 | 2006年9月14日 (木) 23時13分
漫画だとシリアス一辺倒のも結構あると思うけどね。
まあ、やはり青年誌以上ですけども。
投稿: Saba | 2006年9月15日 (金) 00時13分
アメリカ人はギャグアニメは絵柄からしてカトゥーンっぽい
現実離れしたキャラデザじゃないと違和感を覚えるみたいだな
向こうで言うならシンプソンズみたいな感じの。
だから頭身の高いキャラがギャグっぽい事をやるのが気に入らないのかも
投稿: | 2006年9月15日 (金) 00時44分
アメコミだってシリアスとギャグを取り混ぜてると思うんですが。特にスパイダーマンなんてピーター・パーカーがシリアスな戦いの最中でもでも、軽口を叩くのが魅力みたいなものだし。
投稿: 木村 | 2006年9月15日 (金) 02時49分
異国の創作物を観たとき、シリアス部よりギャグ部のほうが、本質的な理解が遙かに難しいのよ。
つまり、日本人には笑えるギャグでも外国人には必ずしも笑えない。だから、外国人にとって日本のアニメやマンガにおけるギャグ部分の評価が低くなるんだと思うよ。
投稿: まも | 2006年9月15日 (金) 03時03分
どっかの漫談家がいってたけど、
100人泣かすのは簡単
100人笑わせるのは難しい
まあ感動系とかお涙ちょうだいとかは、古典から近代まで本質は一緒だと思うし、
(シリアス系は)文化圏の違うところでもある程度通じるものはありそう。
その点、笑いは時代や世代・性別・生活習慣が違うだけで笑えないから、国が違うのは障害として大きいとの意見には同意。
投稿: | 2006年9月15日 (金) 03時58分
映画の「スパイダーマン」はヒロインがギャグw
投稿: | 2006年9月15日 (金) 05時15分
シリアスってのはある程度理屈で説明できる物だから、異文化でも理解しやすいけど、
コメディは感覚的なものだから、異文化の物は理解しにくいのかも
投稿: おっさん | 2006年9月15日 (金) 21時53分
ギャグがあるからシリアスが映えるのだと思うんだけど。
投稿: | 2006年9月16日 (土) 11時50分
質問者に教えてやりたい。
「あなたが見ているのは”少年漫画”のアニメですよ」と
少年誌でシリアス一辺倒は在り得ないw
読み手が持たない
投稿: M | 2006年9月18日 (月) 04時36分
今度は逆に「子供向けの作品でこんなシリアスな展開はあり得ない」
って言われるんじゃない?
投稿: | 2006年9月18日 (月) 08時34分
アメリカでは主人公には完璧な強さが求められるのが普通です。しかし、日本では完璧すぎる人間より、欠点があるぐらいの方が好まれると言っても良いでしょう。
エドの「ちび」「豆」に過剰反応するのもそのあたり。
投稿: いおり | 2006年9月19日 (火) 10時43分
ギャップは超重要だね。
強さとは絶対的な力、みたいな発想がアメリカとかの根底にある気がする。
日本だと強さと弱さを併せ持つとか、強いと弱いが表裏一体だったり。
投稿: | 2006年9月20日 (水) 23時52分
>ギャグとシリアスを描かせたら、柴田亜美先生の右に出るものはいない!
ドラクエ4コマとか初期のパプワのギャグは担当編集者のイトウさんが出したネタばっかりですよ。
投稿: ひろりん | 2006年9月26日 (火) 18時22分